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【サロンのモノ語り】②スイートアーモンド・オイル


 林泉では、スイートアーモンド・オイル※に精油を落として、トリートメントの潤滑油として使っています。これまで、ほかの植物オイルもいくつか試してみましたが、自分の経験では、スイートアーモンド・オイルが一押しです。ここに、その魅力を書き出してみたいと思います。

肌になめらか~リラックスできます

 スイートアーモンド・オイルの一番の魅力は、重すぎず軽すぎないところ。成分中のオレイン酸やリノール酸のバランスが絶妙で、肌のうえに伸ばしたとき、ほどよい厚みとなめらかさを生み出します。

 たとえば、ホホバオイルなど粘度の低いオイルは、サラサラとすべりがよく、一見、トリートメントに向いているような気がします。ところが、実際に試してみると、厚みが足りず、包み込まれるような気持よさが半減してしまうのです。一方、オリーブオイルなどの粘度の高いオイルは、厚みの点では申し分ありません。けれど、その重さのせいで手の動きが制限されて、流れるような心地よさから遠ざかってしまいます。

肌にしっとり~保湿力満点です

 お客様のなかに、真冬でもお風呂上がりのスキンケアをしないという方がいらっしゃいます。その方は週一回のサイクルで来店されますが、トリートメントを受けると油分の補給になるので必要ないそうです。確かに、スネやかかとなど乾燥しやすい部位を拝見しても、めだった荒れはありません。

 スイートアーモンド・オイルの主成分はオレイン酸といい、60~80%の割合で含まれます。これが保湿力の要です。オレイン酸は、肌のうえに膜をつくり、水分や常在菌のバランスを守ります。

肌にあんしん~酸化と精製

 スイートアーモンド・オイルは、原料が植物なので、残念ながら酸化します。ただ、主成分のオレイン酸は酸素と結びつきにくい性質を持ち、酸化のスピードがゆるやかです。冷暗所に置けば、半年はもつでしょう。わたしのサロンでは、1~2か月のペースで使い切りますが、真夏でも傷んだことはありません。万が一酸化がすすんだとしても、植物オイル特有の酸っぱいにおいが漂いますから、すぐに気づくことができます。

 加えて、林泉では、精製されたスイートアーモンド・オイルを使っています。よく精製することで、肌に刺激のある物質が取り除かれますから、その点も安心していただけると思います。


※スイートアーモンド・オイルは、アーモンドの実を抽出した植物性の油脂です。オリーブオイルやホホバオイルなどと同じ植物オイルで、精油ではありません。


参考文献

レン・プライス他、『アロマセラピーとマッサージのためのキャリアオイル事典』、東京堂出版、2001

ルート・フォン・ブラウンシュヴァイク、『アロマテラピーのベースオイル』、フレグランスジャーナル社、2000

前田京子、『シンプルスキンケア』、飛鳥新社、2008

前田京子、『オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る』、飛鳥新社、2001

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