暑い時期も心地よく~真夏のアロマレシピ20

 夏は開放的で楽しみの多い季節ですが、暑さのせいで不快感も大きくなりがちです。
 そこで、夏のトラブルを5種類に分けて、その対処法をご紹介いたします。
 精油は、トラブルの種類ごとにおすすめのものを選びました。

●ミント系で暑さ対策

ペパーミントの足浴で、涼しくなる

 ペパーミント(3滴)を洗面器に落とし、七分目まで水を注ぎます。よく混ぜて足を浸けましょう。
 足を浸す水は、冷やさなくても常温で涼しく感じられます。
 ペパーミントは、肌の冷感受容体を刺激して、脳に冷たいと思わせる働きがあります。

スペアミントの香りで、さらに涼しく

 スペアミント(3滴)を、リボンの先に落として、クーラーの吹き出し口に貼ります。
 「涼しい」と感じる香りは、脳にイメージが伝わり、体感温度を下げるそうです。
 スペアミントはその清涼感から、ガムや歯磨き粉の香りに使われます。

ハッカのおしぼりで、涼しくなる

 ハッカ油(2滴)を洗面器に落とします。冷水(250ml)を注いだら、ハンドタオルを浸し、ゆるく絞りましょう。身体を拭くと、気化熱で体温が下がります。
 脇や腕の内側など皮膚の薄いところは、ハッカ油の効果でさらに涼しく感じます。

ペパーミントの蒸しタオルで、顔を涼しく

 ペパーミント(1滴)を洗面器に落とし、お湯を注ぎます。タオルを真ん中だけ浸したら、端を持ってゆるく絞りましょう。粗熱がとれたら、顔にのせてください。やさしく拭きとると、ペパーミントと気化熱の効果で、さっぱりします。

●ラベンダーで冷房対策

首の温湿布で、クーラーの冷えを和らげる

 ラベンダー(2滴)を洗面器に落とし、熱いお湯を注ぎます。タオルを細長くたたみ、真ん中だけ浸したら、乾いた端を持って絞りましょう。ポリ袋に入れて、首の横を温めます。
 ラベンダーは、冷えを和らげる精油です。

手首のマッサージで、冷えを和らげる

 ラベンダー(1滴)と無香料のジェル(小さじ1)を混ぜると、マッサージジェルのできあがり。大豆大を両手首になじませます。手首には冷えのツボがありますから、ゆっくり押しましょう。
 ラベンダーは冷えを和らげる精油です。

足浴で、クーラーの冷えを和らげる

  ラベンダー(2滴)を洗面器に落とし、38℃のお湯を注ぎます。よく混ぜて、足を入れましょう。
  ぬるいと長く浸かれるので、身体の芯まで温まります。
  ラベンダーは、自律神経を整えて、冷えを和らげる精油です。

マッサージ・ジェルで、肩こりを和らげる

 ラベンダー(1滴)と無香料のジェル(小さじ1)を混ぜると、マッサージジェルのできあがり。大豆大を、首の脇の筋肉になじませます。
 クーラーの冷気は、肩こりの元になりがち。血行をよくするラベンダーにたすけてもらいましょう。

●ゼラニウムで汗対策

デオドラント・ローションで、汗のにおいを防ぐ

 ゼラニウム(6滴)と重曹(小さじ1/2)をよく混ぜます。水(30ml)に溶かすと、デオドラントローションのできあがり。
 重曹は、酸性の物質を中和して、汗のにおいを防ぎます。
 ゼラニウムは香りが強く、デオドラント効果を発揮します。

冷たいおしぼりで、お化粧をきれいにしあげる

 ゼラニウム(2滴)を洗面器に落とし、水を注ぎます。混ぜたら、ハンドタオルを浸し、絞りましょう。 顔にのせると、肌が冷えてファンデーションがむらなく伸びます。
 ゼラニウムは、皮脂の分泌を調整し、汗のべたつきを抑えます。

さっぱりタイプの化粧水で、メイクを直す

 ゼラニウム(2滴)とアルコール(7滴)を混ぜます。グリセリン(小さじ1/2)と水(30ml)を加えると、さっぱりタイプの化粧水のできあがり。お化粧を直す前、拭き取りに使います。
 ゼラニウムは、皮脂を調整しべたつきを防ぐ精油です。

足浴で、デオドラント

 ゼラニウム(2滴)とクエン酸(小さじ1)を混ぜると、足のデオドラント入浴剤のできあがり。お湯に溶かして、足を浸しましょう。
 クエン酸には、汗のにおいを中和する働きがあります。ゼラニウムは、デオドラント効果をもつ精油です。

●柑橘系で夏バテ対策

グレープフルーツのジェルで、足のだるさを和らげる

 グレープフルーツ(1滴)と無香料のジェル(小さじ1)を混ぜたら、マッサージジェルのできあがり。膝の裏に伸ばしたら、疲労回復のツボを刺激しましょう。
 グレープフルーツは、むくみを和らげる精油です。

ベルガモットのアイピローで、寝つきをよく

 ベルガモット(1滴)をティッシュに落としたら、三つ折りしたハンドタオルにはさみます。寝るときに、目の上にのせましょう。
 目から光をさえぎると、脳は、寝る時間になったと理解します。
 ベルガモットは、心を落ち着ける精油です。

オレンジの入浴剤で、だるさを和らげる

 オレンジ(3滴)とラベンダー(2滴)を小皿に落とします。重曹(大さじ3)と混ぜたら、入浴剤のできあがり。
 オレンジも重曹も、血行をよくし疲れを和らげます。
 オレンジは香りがほのかなので、ラベンダーを少しブレンドしました。

レモンのミストで、すっきり目覚める

 レモン(4滴)とローズマリー(2滴)を、30ml容量のスプレー容器に落とします。消毒用アルコール(5ml)と混ぜてから、容器の口まで水を注ぐと、爽やかなミストができあがり。
 レモンもローズマリーも、気力を高める精油です。

●ユーカリで食中毒対策

ハンドソープで、食中毒を防ぐ

 ユーカリ(6滴)と無香料の液体石けん(30ml)を混ぜたら、ハンドソープのできあがり。調理の前に手を洗いましょう。特に指は雑菌がつきやすいので、石けんをよくなじませます。
 ユーカリは、菌の活動を抑える精油です。

熱湯で、調理器具を消毒する

 ユーカリ(3滴)を洗い桶に落としたら、ボールや菜箸など調理器具を入れます。沸騰したお湯を器具が浸かるまで注ぎ、香りが消えたら清潔なふきんで拭き取りましょう。
 ユーカリは香りが爽やかで、キッチンで使いやすい精油です。

携帯スプレーで、手を清潔にする

 ユーカリ(4滴)を消毒用アルコール(15ml)に混ぜます。アトマイザーに入れて携帯すれば、外食のときなど席についたまま、手をきれいにすることができます。
 ユーカリは、昔、キズの消毒に使われました。

掃除用スプレーで、冷蔵庫をきれいにする

 ユーカリ(6滴)と消毒用アルコール(30ml)を混ぜると、とてもいい掃除用スプレーになります。
 アルコールは汚れをよく溶かし、雑菌を取り除きます。
 ユーカリは香りが爽やかで、キッチンでも使いやすい精油です。

●こぼれ話

 バス停まで歩くと汗だくになってしまうから、よく冷えた車内が気持ちいい。でも、目的地まで半分も行かないうちに、だんだん寒くなってしまう。だから、毎朝カーディガンを持って出勤しています。ご近所の方がそう教えてくれました。

 一方わたしは、暑さに弱いタイプ。庭仕事のときもトリートメント中も、すぐ汗だくになり、目に入ってしみるほどです。スーパーやレストランに行くと、涼しくて出るのが嫌になってしまいます。

 20代まで、夏は、海で泳いだり旅行に行ったり、ほんとうに楽しい季節でした。それが、30代に入ったあたりから、暑さのご機嫌をうかがいながら、だましだまし乗り切る季節に変わってしまいました。

 こちらの20個のレシピは、自分やまわりの同世代女性のことをイメージしながら作りました。今年の夏は、温暖化や感染症予防のマスクの影響で、厳しさが増しています。どうか皆さまのお役に立ちますように。

※これらのレシピは、2020年8月3日から8月28日まで、毎日ひとつツイッターに投稿したものです。

※アロマセラピーは治療法ではありません。体調のよくないときは、医師に相談したうえで、お試しください。小さな子どもは、原則として控えましょう。