夏の終わりの疲れをいやすアロマレシピ15

初秋といえば、暑さが一段落して、夏の疲れが自然といやされるころ。
ところが昨今の温暖化で、暑さは長引き、疲れは積み重なる一方です。
そこで、残暑の疲れをいやすレシピを、15個ご紹介いたします。
体・心・肌の3つにわけましたので、ご自分に合ったものをお試しください。

●体の疲れを、草の精油でいやす

 薬草といわれる植物のなかには、シソ科のものがたくさんあります。ここでは、4種類のシソ科の精油を使って、夏に起こりがちな体の疲れをいやします。

ラベンダーの冷湿布で、目の疲れを和らげる

 ハンドタオルを水で絞り、縦長にたたみます。外側にラベンダー(1滴)を落としたら、目のうえにのせてください。
 クーラーで乾燥すると、目がしょぼしょぼしてきます。冷たい湿布とラベンダーの効果を組合わせて、炎症を静めましょう。

ローズマリーのジェルで、肩を揉む

 ローズマリー(1滴)と無香料のジェル(小さじ1)を混ぜると、マッサージジェルのできあがり。肩に大豆大をなじませて、「肩井」のツボを刺激しましょう。
 クーラーの冷気で、肩がこわばるときに。ローズマリーは、筋肉の緊張を和らげる精油です。

ペパーミントの手浴で、涼しくなる

 ペパーミント(2滴)を洗面器に落とします。8分目まで水を注ぎ、手を浸しましょう。
 手は身体の放熱器なので、冷やすと、余分な体温がひいていきます。手浴が終わってしばらくすると、ペパーミントの効果で肌がひんやりしてきます。

スイート・マジョラムの温湿布で、お腹をいたわる

 スイート・マジョラム(2滴)を洗面器に落とし、お湯を注ぎます。タオルを真ん中だけ浸したら、端を持って絞りましょう。粗熱がとれたら、ポリ袋に入れてお腹にあてます。
 クーラーの冷えは、お腹にきます。スイート・マジョラムの働きで、血行がよくなるようたすけてもらいましょう。

薬草の香りの足浴で、むくみを和らげる

 ラベンダーとローズマリー(各1滴)を塩(小さじ2)と混ぜると、バスソルトのできあがり。ぬるめのお湯に溶かしたら、足を浸しましょう。
 クーラーの冷気は、足のむくみの原因になります。ラベンダーもローズマリーも、めぐりをよくする精油です。

●心の疲れを、木の精油でいやす

 お寺や教会で焚かれる香りは、洋の東西を問わず、木の香が多いようです。ここでは、5種類の木の精油を使って、心の疲れをいやしましょう。暑さは自律神経を乱すので、気持にも影響を及ぼします。

フランキンセンスのコロンで、一息つく

 フランキンセンス(2滴)とグレープフルーツ(1滴)を、ホホバ油(10ml)と混ぜます。ロールオンのボトルに移すと、手作りコロンのできあがり。気分を変えたいとき、手首になじませてください。
 フランキンセンスは、呼吸を深くする精油です。

ティートゥリーの蒸しタオルで、イライラを静める

 タオルを水で絞り、600wの電子レンジに1分かけます。左右の端にティートゥリー(各1滴)を落とし、粗熱がとれたら、Tゾーンにあてましょう。
 肌がさっぱりすれば、気持も軽くなります。ティートゥリーは、心をリフレッシュする精油です。

サイプレスのお風呂で、気疲れをリセットする

 サイプレス(5滴)をコーヒー用のミルクパウダー(大さじ3)と混ぜると、入浴剤のできあがり。ぬるめのお湯に溶かしたら、身体をゆっくり浸しましょう。
 サイプレスは、ヒノキ科特有の爽やかな香りをもつ精油で、心を落ち着ける働きがあります。

サンダルウッドの呼吸で、悩みの堂々巡りをおしまいに

 サンダルウッド(1滴)をティッシュに落としたら、ブラジャーのなかに入れます。おへその下に両手を置いて、深呼吸しましょう。お腹の動きに集中しながら、5回繰り返します。
 サンダルウッドは、気持の高ぶりを深く静める精油です。

ジュニパーベリーのツボ押しで、やる気を高める

 ジュニパーベリー(1滴)と無香料のジェル(小さじ1)を混ぜると、マッサージジェルのできあがり。マスカット大を足首から先になじませて、「湧泉」のツボを押しましょう。
 ジュニパーベリーは、精神的な疲労を和らげる精油です。

●肌の疲れを、花の精油でいやす

 花の精油は、成分が穏やかなものが多く、昔からスキンケアによく使われてきました。ここでは、5種類の花の精油を使い、夏に起こりがちな肌の疲れをいやします。

ゼラニウムのクレンジングオイルで、さっぱり落とす

 ゼラニウム(1滴)とオリブ油(10ml)を混ぜると、クレンジングオイルのできあがり。お化粧にたっぷりなじませたら、蒸しタオルで拭き取りましょう。
 ゼラニウムは、皮脂の分泌を整える精油です。

ネロリのパックで、日焼けした肌に水分補給

 ネロリ(1滴)をアルコール(5滴)に溶かします。グリセリン(小さじ1/2)と水(30ml)を加えると、化粧水のできあがり。シートマスクにたっぷり含ませて顔にのせます。5分経ったら外しましょう。
 ネロリは、肌を潤す精油です。

ローズのマッサージオイルで、ほおを引きしめる

 ローズ(1滴)とホホバ油(20ml)を混ぜると、マッサージオイルのできあがり。肌にたっぷりなじませたら、手のひらを密着させてほおを引き上げます。
 ローズは、肌の老化を防ぐ精油です。よく香るので、使用量は控えめがおすすめ。

カモミールの化粧水で、全身を潤す

 カモミール・ローマン(4滴)をアルコール(7滴)に溶かします。グリセリン(小さじ1/2)と水(30ml)を加えると化粧水のできあがり。
 紫外線をたくさん浴びた日は、顔も身体も保湿して、炎症を防ぎましょう。 カモミール・ローマンは皮膚の再生をたすけます。

イランイランのヘアオイルで、日焼けした髪をお手入れ

 イランイラン(1滴)と椿油(5ml)を混ぜると、ヘアオイルのできあがり。シャンプー後の濡れた髪になじませたあと、ドライヤーで乾かします。量は、ロングで3滴が目安です。
 イランイランは、髪にツヤを与える精油です。

●こぼれ話

 2020年は、残暑の厳しい年になりました。静岡県では、国内最高気温の41.1℃を、8月17日に記録したそうです。
 加えて今年は、新型コロナウイルスの感染を防ぐために、マスクが欠かせませんでした。

 マスクは、熱中症の原因になるだけでなく、肌にもよくないと話題になっています。
 高温多湿のなかでマスクをつけると、内側の肌は蒸れるので、炎症を起こし、かゆみが出る場合があるそうです。また、蒸れた角質層が傷つくことで、肌のバリアが弱くなり、それが元で乾燥するケースもあると聞きました。原因は同じマスクでも、人によって、正反対の結果がでるとは驚きます。

 本プログラム「夏の終わりの疲れをいやすアロマレシピ15」では、スキンケアのレシピも5つご紹介させていただきました。しっとりするレシピも、さっぱりするレシピもありますから、ご自分の肌と相談しながら取り入れてみてください。

 香りのセルフケアで、肌も体も心も、元気に秋本番を迎えましょう。


※これらのレシピは、2020年8月31日から9月18日まで、毎日ひとつツイッターに投稿したものです。

※アロマセラピーは治療法ではありません。体調のよくないときは、医師に相談したうえでお試しください。小さな子どもは、原則として控えましょう。