ラベンダーのバンドルズを作りましょう

 ラベンダーのバンドルズは、花を茎の内側に編み込んだ小さな花束です。ヨーロッパでは、衣類の引き出しに入れて、香りづけや虫よけとして使うそうです。
 バンドルズは香りが長持ちするところが魅力ですが、今つんできたお花を編みながら、フレッシュな芳香に包まれるひとときも素晴らしいものです。
 こちらに、バンドルズの作り方を、詳しくまとめました。ラベンダーの生花が手に入ったら、この楽しさをせひ体験してみてください。

材料・道具

ラベンダー(15本)…「ラバンジン」という品種

毛糸(50センチ)…中細以下

リボン(150センチ)…6ミリ幅の両面サテンリボン

はさみ…ラベンダーの茎を切るときに使用

割りばし、楊枝…形を整えるときに使用

1.準備する

・生花を入手する

 ラベンダーを奇数本用意しましょう。ここでは15本使います。奇数本とするのは、リボンで編む際に、次の段との境目をスムースにするためです。
 ラベンダーのなかでも、「ラバンジン」という品種が、編みやすくおすすめです。

・葉を取り除く

茎の途中についている枝、葉、花を取り除きましょう。編むときに邪魔になります。

2.束ねる

・毛糸でまとめる

 15本のラベンダーを花穂の付け根でまとめましょう。糸端を15センチ残し、できるだけ硬く結びます。ゆるいと軸が不安定になり、編みにくいです。
 結んだら、長いほうの毛糸で、花穂をグルグル巻きにしましょう。この作業を省略すると、編んでいる最中に花が落っこちてしまいます。全体に巻きつけたら、毛糸の両端を結んでください。
 毛糸を使うと、繊維がしっかりからみ、作業がしやすいです。毛糸は、最終的にバンドルズのなかに編み込んでしまいますから、何色でも構いません。

・リボンをつける

 花穂の付け根に、毛糸の上からリボンを結びましょう。このとき、片側を30センチ残しておいてください。編むときに使うのは長いほうで、30センチの短いほうは、最後、リボン結びをするときに必要です。
 ここでは、6ミリ幅のサテンリボンを使いました。手芸店に行くと、10メートル巻きのものが100円程度で売られています。

・枝を折り曲げる

 花穂の付け根から、枝を一本ずつ、反対側に折り曲げましょう。折る前に、花穂の付け根を指の腹で押して平らにしておくと、スムースに曲がり、仕上がりがきれいです。

3.編む

・リボンを編み込む

 折り曲げた枝のあいだから、長いほうのリボンを引き出しましょう。枝のあいだを互い違いに、リボンを編み込んでいきます。短いほうのリボンは、表に出ないように、花と一緒に隠しておきます。

・花を押し込む

 半分以上編めたら、中身の花を割りばしで押し込みましょう。ふっくらした紡錘形に仕上がります。
 リボンのすき間から出る花や毛糸は、楊枝で押し込んで隠してください。

4.仕上げる

・リボン結びする

 花穂の先まで編めたら、花と一緒に折りこんでおいた短いほうのリボンを引き出しましょう。2本でリボン結びをします。

・丈をそろえる

 好みの位置で、茎を切りそろえましょう。このバンドルズは、30センチ丈にしました。
 茎の先をゴムでまとめると、真っすぐのクセがつきます。一週間経ったら、外してください。

5.できあがり

 編みあがったら、よく乾燥させれば、バンドルズのできあがりです。生乾きだと、カビがはえることもありますから、気をつけてください。

 『ラベンダー』(下司高明著)によると、晴れた日なら自動車のなかに置いておけば、3日程度でドライになるとのこと。車内の芳香剤にもなるのでおすすめと書かれていました。わたしの友だちも、バンドルズを作ると、車のなかに入れておくそうです。家族の送り迎えのときなど、ふとした空き時間に顔をよせると言っていました。

 わたし自身は、バンドルズを作って、家族やまわりの方にプレゼントするのが楽しみです。ラベンダーの自然な香りは、多くの方が喜んでくださって、こちらのほうがうれしくなってしまいます。手元に残ったバンドルズは、自分の枕元に置いて、寝るまえに香りを楽しみます。2~3年前のお古でも、花の部分を揉むと、生花に負けないフレッシュな香りがよみがえります。