秋の香りを求め、練馬区光が丘を訪ねました

練馬区光が丘は、高層団地が立ち並ぶ近代的な住宅街。
そのあちこちに大小の公園があり、植物と親しむことができます。
10月はじめのよく晴れた日、秋の香りを探しに、
光が丘駅近くの「四季の香ローズガーデン」と「光が丘公園」を訪ねました。
秋バラとキンモクセイの香りを体験してきましたので、以下レポートをご覧ください。

●秋バラ@四季の香ローズガーデン

「まだ一割程度です」。
出かける日の朝、電話で咲き加減を訪ねると、職員の方からそう回答がありました。
けれども、行ってみると、ブルー系とフルーティー系のバラがきれいに咲いて、
風が吹くと、園内に香りが漂うほどです。
四季の香ローズガーデンでは、10月9日(土)からオータムフェスティバルが開催されるとのこと。
わたしが訪ねたのはその3日前ですから、
会期中はもっとたくさんの花が咲き乱れ、いろんな香りが楽しめることでしょう。

ブルー系

この日、四季の香ローズガーデンで、印象的だったのは、ブルー系の香りです。
「レスポワール」に顔を寄せると、バラの香りとともに、かすかにスミレ風の雰囲気を感じました。
清楚でありながら、微かにクセのある重さが加わって、香りに奥行きをもたらします。
青みを含んだ花弁の色も、香りの印象を強めているように思いました。

フルーティー系

香りに明るさがあるのが、フルーティー系の特徴です。
第一印象は、ブルー系と似ていますが、フルーツのような甘さや軽さが際立ちます。
この日見た「かおりざかり」は、花の色も黄味が強く、香りの成分が染み出たのかと思うほどでした。

四季の香ローズガーデンについて

四季の香ローズガーデンは、名前の通り、バラの香りがテーマのバラ園です。
花壇が6つに分かれ、香り別にさまざまなバラを鑑賞することができます。
都営地下鉄大江戸線「光が丘」駅のA4出口から、5分ほど歩きます。

四季の香ローズガーデン公式サイト

●キンモクセイ@光が丘公園

光が丘公園のキンモクセイの見どころは、木の大きさと本数です。
バードサンクチュアリぞいには、高さ5mはあるかというキンモクセイの木がずらりと並びます。
公式ツイッターによると、その数は50本ほどあるのだそうです。

園内をテクテク歩いていると、
キンモクセイの香りが、ふと強くなったり、知らぬ間に弱くなったりします。
光が丘公園のキンモクセイは、あちこちに散らばっているので、
自分が木に近づいたり遠のいたりすることで、香りに強弱がつくのです。

そんななか、たまにドキッとするのが、ギンナンのにおいです。
こちらの公園はイチョウも有名で、キンモクセイ以上にたくさん植えられています。
今の時期、熟した実が落っこちて、独特のにおいを放っていました。

わたしが訪ねた日は、今年2回目の開花を迎え、どの木にもオレンジ色の小花が鈴なりでした。
キンモクセイは、咲くと5日程度で散ると言われます。
この日、素晴らしい香りと景色を体験できて、ほんとうにラッキーでした。

くすの木(おまけ)

バードサンクチュアリの西端に、くすの木広場があります。
こちらには、キンモクセイ以上に大きなクスノキがあり、「ねりまの名木」と看板が出ていました。
木の高さが13mもあるそうです。

クスノキの根元を見ると、落ち葉がたくさん集まっていたので、1枚拾ってみました。
これを揉んで鼻に近づけると、天然のカンファーが香ります。
落ちたばかりの青葉はもちろん、乾燥してパリパリになった黄色い葉でも、
さわやかな香りがはっきりとわかりました。

光が丘公園について

都立光が丘公園は、練馬区と板橋区にまたがる緑地です。
60ヘクタール以上あり、東京ドームで13個分とのこと。代々木公園より広いそうです。
都営地下鉄大江戸線「光が丘」駅から、ふれあいの径を北上すると、徒歩10分弱で到着します。

東京都公園協会サイト(都立光が丘公園)